仕事を終えて帰宅しても、食べるものを決め、明日の準備をし、必要なことを自分で片づける。
体調が悪い日や疲れた夜には、「せめて今だけは、誰かに頼りたい」と思うこともあります。「今日は大変だった」と話を聞いてもらうだけでもいい。けれど、連絡先を眺めても、今の自分が気軽に連絡できる相手が浮かばない。
「甘えたい相手がいない」と感じると、恋人がいないことや、人間関係の少なさが問題に見えることがあります。けれど、「甘えたい」という言葉の中身はひとつではありません。
自分の代わりに何かをしてほしいのか。そばにいてほしいのか。優しく触れられたいのか。この記事では、甘えたいと思ったときに自分が何を求めているのかを整理しながら、その中身に合う方法を見ていきます。
甘えたいと感じるのは、寂しいときだけ?

「甘えたい」と聞くと、一人でいる寂しさや、恋人がいない孤独を思い浮かべるかもしれません。実際に、誰とも話さずに一日を終えた夜や、周囲の人が親しい相手と過ごしている姿を見たあとに、誰かと一緒にいたくなることもあります。
ただ、甘えたくなるのは、寂しいときだけではありません。
仕事で失敗があったり、誰かの言葉に傷ついたりしたときには、アドバイスより先に話を聞いてほしくなることがあります。うれしい出来事があったときに、「よかったね」「頑張ったね」と一緒に喜んでほしいこともあるでしょう。
どんな出来事のあとに「甘えたい」と感じたのかを振り返ると、相手に何をしてほしいのかも考えやすくなります。
「甘えたい」とき、相手に何をしてほしい?
「甘えたい」と感じたとき、相手にしてほしいことは人によって違います。何をしてもらえたら少し楽になるのかによって、頼れそうな相手や方法も変わります。
話を聞いてほしい
今日あったことを話したい。うまく説明できなくても、否定せずに聞いてほしい。結論やアドバイスではなく、「大変だったね。おつかれさま」と言ってほしい。
このときは、今日あったことや今の気持ちを、誰かに受け止めてほしいのかもしれません。
話したい内容によって、話しやすい相手は変わります。家族には話しにくくても、仕事仲間や同じ経験をした人になら話せることもあります。
自分の代わりに、何かをしてほしい
食事を用意してほしい。部屋を片づけてほしい。買い物に行ってほしい。出かける日の行き先や過ごし方を相手に任せたい。普段は自分でしていることでも、疲れている日には、誰かに引き受けてほしくなることがあります。
「今日はここへ行こう」と誘ってもらい、自分はついていくだけでいい時間がほしい。普段は自分でしていることを、今日は誰かに任せて休みたいのかもしれません。
「甘えたい」とだけ捉えると、恋人や特別な相手でなければ頼めないように思えます。けれど、してほしいことを一つに絞れば、友人や家族へ頼めることもあれば、外部のサービスに頼れることもあります。
そばにいてほしい
話したいことがあるわけでも、手伝ってほしいことがあるわけでもない。それでも、一人で過ごすより、誰かと同じ空間にいたいことがあります。
一緒に食事をする。それぞれ別のことをしながら同じ部屋で過ごす。短い時間だけ電話をつないでおく。
求めているのが「一人ではない時間」なら、深い相談や特別な会話をしなくても、誰かと時間を共有することで落ち着くことがあります。
優しく触れられたい
抱きしめられたい。髪や背中に触れてほしい。人の手に身体を預けて、力を抜きたい。
身体的なぬくもりを求めているなら、会話や、代わりに何かをしてもらうだけでは物足りなさが残ることもあります。
誰に、どんなふうに触れられたいかは、人によって異なります。恋愛関係や性的な接触まで求めているとも限りません。身体的な触れ合いを求めている場合は、「人肌が恋しい」という感覚の中身を、別の記事で深掘りしています。
「相手がいない」とは、どんな状態?
「甘えられる相手がいない」と感じていても、実際に周囲に誰もいないとは限りません。
恋人やパートナーがいないため、甘えられる相手はいないと思っている人もいます。友人や家族はいても、困っていることを話したり、弱っている姿を見せたりするのは難しいと感じる人もいるでしょう。連絡すれば会える相手がいても、急に頼るのは迷惑かもしれないと考え、声をかけられないこともあります。
また、話を聞いてほしい、何かを手伝ってほしい、そばにいてほしい、触れられたいという希望を、すべて同じ相手に求めると、「そんな人はいない」と感じやすくなります。
「今してほしいこと」をもう少し具体的にすると、すでにある関係の中で頼れそうな相手が浮かぶこともあれば、恋愛とは別の方法が合うこともあります。
恋人ができれば、甘えたい気持ちは満たされる?

甘えられる相手がいないと、「恋人をつくれば解決するのかな」と考えることがあります。継続的に関わり、日常の出来事を共有できる相手がほしいなら、恋愛関係を求めることも選択肢のひとつです。
それでも、恋人ができれば、いつでも望む形で甘えられるとは限りません。
相手にも生活や体調があり、頼られることが得意な人もいれば、何を求められているのか分からず戸惑う人もいます。甘えたいときの過ごし方や、心地よい距離が同じとも限りません。
また、今ほしいのが「今夜少し話を聞いてほしい」「今日は身の回りのことを誰かに任せて休みたい」という時間なら、恋人探しはすぐにその希望を満たす方法ではありません。
自分が求めているのは、恋人という関係そのものなのか。決まった相手と長くつながっていたいのか。それとも、今だけ誰かに助けてもらいたいのか。どれに近いかが分かると、恋人を探すこと以外の方法も考えやすくなります。
甘えたい相手がいないとき、どうすればいい?
甘えたいと思っても、今すぐ頼れる相手が見つかるとは限りません。けれど、恋人ができるまですべて一人で抱えるしかないわけでもありません。
「話を聞いてほしい」「食事を用意してほしい」「誰かと一緒にいたい」のように、してほしいことを具体的にすると、頼れそうな相手や方法を探しやすくなります。
してほしいことを具体的にして、頼る相手を考える
「甘えたい」とだけ伝えようとすると、自分でも何をお願いしたいのか分からず、相手にも伝わりにくいことがあります。
「今日は少し疲れたから、10分だけ話を聞いてほしい」
「夕飯を用意する元気がないから、何か買ってきてもらえないかな」
「一人で帰る気分じゃないから、駅まで一緒に歩きたい」
このように、してほしいことを具体化すると、誰に頼めそうかも考えやすくなります。
仕事の話なら、事情を知っている友人や同僚に聞いてもらえるかもしれません。体調が悪い日の買い物は、家族や近くに住む知人に頼める場合があります。身体をほぐして休みたいなら、身近な人ではなく、マッサージやヘッドスパを利用する方法もあります。
話を聞いてもらう相手と、何かを手伝ってもらう相手が違っていても不自然ではありません。今してほしいことに合わせて頼る先を分けると、「何でも頼れる一人がいない」と感じていても、頼れそうな人や方法が見つかることがあります。
身近な人に頼みにくいときは、サービスを使う
身近な人にお願いしづらいことは、お金を払ってサービスに頼る方法もあります。
食事を作る元気がない日は、デリバリーを利用する。家のことまで手が回らないときは、家事代行を頼む。悩みや気持ちを整理したいなら、カウンセリングを利用する。人の手を借りて身体をほぐしたいときは、マッサージやヘッドスパを受ける。
会話や食事、外出を誰かと一緒に楽しみたいときは、レンタル彼氏のようなサービスもあります。女風(女性用風俗)でも、店舗や予約内容によって、性感サービスだけでなく、会話や食事、外出、マッサージ、スキンシップなど、さまざまな過ごし方ができます。
サービスによって、できることや料金は異なります。利用前に、自分がしてほしいことと、サービスの内容が合っているかを確認しておきたいところです。
すぐに頼れる相手がいない日は、今日の負担を減らす
温かいものを食べる。お風呂に入る。早めに眠る。好きな作品を見る。今日しなくてもよいことは、後回しにする。
こうした過ごし方で、疲れや張りつめた気分が少しやわらぐことがあります。
ただ、身体を休めることと、誰かに話を聞いてもらったり、そばにいてもらったりすることは別です。休んでも物足りなさが残るなら、今ほしいのは休息だけではなく、誰かとの会話やぬくもりなのかもしれません。
これから「甘えられる関係」をつくるには?

甘えられる関係も、最初から何でも話せるところから始まるとは限りません。「今日は少し疲れている」と伝える。頼みやすいことを一つお願いする。自分が苦手なことや、してもらえたらうれしいことを話す。
そうしたやり取りを重ねる中で、「この話ならできそう」「このくらいなら頼れそう」と分かっていくことがあります。
頼りたい日に、いつも相手に余裕があるとは限りません。反対に、自分が頼られる日もあります。頼みごとを断られても、それだけで関係が崩れない。自分も難しいときには断れる。そんなやり取りができることも、頼りやすさにつながります。
恋人、友人、家族といった関係の名前だけで、甘えられるかどうかが決まるわけではありません。弱音や頼みごとを伝えたときに、どのようなやり取りができるかによっても、甘えやすさは変わります。
「甘えたい」は、恋人がいないと満たせない?
「甘えたい相手がいない」と思うと、足りないのは恋人や親しい人だと考えやすくなります。
自分が何を一人で抱えることに疲れ、誰かに何をしてほしいのかが分かると、「甘えられる相手がいない」という大きな悩みを、今困っていることとしてもう少し具体的に捉えられます。
「恋人がいないからだ」「人に頼るのが下手なせいだ」と、自分の足りないところを探すのではなく、今の自分がどんな助けや関わりを求めているのかを見ていく。甘えたい気持ちと向き合うことは、その手がかりにもなるはずです。
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