パートナーが異性と二人で食事に行っていた。さらに、LINEでも頻繁に連絡を取り合っている。身体の関係があるわけではなさそうなのに、「これって浮気?」という引っかかりが消えない。
キス、二人きりの食事や飲み、LINEでのやり取り、肉体関係など、どこからを浮気と考えるかは人によって違います。一般的なボーダーラインを知ったとしても、自分の迷いがそのまま解けるとは限りません。
この記事では、浮気かどうか迷いやすい場面を見ていきながら、「浮気かどうか」だけでなく、自分は何に引っかかり、ふたりの間でどんな境界線を大切にしたいのかを整理します。
浮気はどこから? 「これをしたら浮気」という一つの線引きはない

「キスをしたら浮気」「セックスをしていなければ、浮気ではない」と、誰にでも当てはまる明確な線引きがあるわけではありません。
たとえば、浮気かどうか迷いやすい場面として、次のようなものが考えられます。
- パートナー以外の人と頻繁にLINEやSNSで連絡を取る
- 二人きりで食事やデートに行く
- 手をつなぐ、ハグをする、キスをする
- 性的な関係をもつ
- パートナー以外の人に恋愛感情を持つ
- 会ったことや連絡していることをパートナーに隠す
同じ「二人で食事に行く」でも、友人として以前から会っている場合もあれば、好意をもつ相手とデートのつもりで会う場合もあります。
また、キスや身体の関係を境目と考える人もいれば、気持ちがほかの人に向いた時点で浮気だと感じる人もいます。
だからこそ、「一般的にはどこから?」を知るだけでは、自分の引っかかりが残ることがあるのです。浮気かどうかとは別に、その行動の何が気になったのかを分けて考えると、迷いの中身が見えやすくなります。
その行動の何が気になっている?

パートナーが異性と二人で食事をしていたことに引っかかったとしても、「二人で会ったこと」だけが嫌だったとは限りません。同じ出来事でも、何が気になるかは少しずつ違います。
行動そのものが嫌だった
「パートナー以外の人とは、デートのような形で二人きりで会ってほしくない」「キスや性的な触れ合いは、自分以外の人とはしてほしくない」と感じる場合です。
この場合は、会ったことを隠していたかどうかにかかわらず、その行動自体が自分にとって嫌だったことになります。
隠されていたことや、嘘をつかれたことが嫌だった
二人で食事に行くこと自体はそれほど気にならなくても、会う相手を別の人だと言われていたり、あとから偶然知ったりすると、受け止め方が変わることがあります。
気になっているのは、異性と会ったことよりも、自分に知られないように隠されていたことかもしれません。
同じ食事でも、「今度、異性の友人と二人でご飯に行く」と事前に聞いていた場合と、何も知らされず、あとから分かった場合では、感じ方が違う人もいるでしょう。
自分以外の人との親密さが気になった
毎日のように個人的な話をする。悩みがあると真っ先に相談する。互いに好意があると分かるような言葉を交わす。
身体の関係がなくても、こうした関わりが気になることがあります。「キスをしたか」「セックスをしたか」ではなく、自分以外の人と多くの気持ちを共有していることに引っかかっている場合です。
ここまでは、パートナーの行動に引っかかった側から見てきました。反対に、自分がパートナー以外の人と関わり、「これは浮気だったのだろうか」と迷っている場合はどうでしょう。
「食事だけだから」「キスまでだから」と行為だけで線を引いても、自分がなぜ気になっているのかまでは分からないことがあります。
浮気だったかどうかだけでなく、自分がしたことの何に引っかかっているのかまで考えると、迷いの中身が少し具体的になります。
「浮気だと思うライン」がふたりで違うとき、何を確かめたい?

自分は「異性と二人で食事に行くくらいなら気にならない」と思っていても、相手は嫌だと感じることがあります。反対に、自分は頻繁なLINEでのやり取りが気になるのに、相手にとっては浮気にあたる行動ではないこともあります。
そんなとき、「一般的に正しいのはどちらか」を決めても、自分が相手に何をしてほしくないのかまでは分かりません。
たとえば、「異性と二人で会わないでほしい」と「二人で会ってもいいけれど、事前に教えてほしい」では、求めていることが違います。「連絡を取るのは構わないけれど、好意を伝え合うようなやり取りは嫌だ」と感じる人もいれば、「キスや性的な触れ合いはしないでほしい」と考える人もいるでしょう。
過去に「異性と二人では会わない」など、ふたりで決めていたことがあるなら、今回気になっているのは行動そのものだけでなく、約束が守られなかったことでもあります。
一方で、そこまで話したことがなかったなら、実際に起きてから初めて、「私はこれは嫌なんだ」と分かることもあります。
二人で会ったことが嫌だったのか。隠されていたことが嫌だったのか。キスや性的な触れ合いをしてほしくないのか。自分が何を嫌だと感じたのかが分かると、相手に何を伝えたいのか、ふたりの間で何を確かめたいのかも見えやすくなります。
結婚している場合、日常的な「浮気」と法律上の「不貞」は同じ?
結婚している場合は、日常的に「浮気」と呼んでいるものと、法律上の「不貞」は分けて考える必要があります。
民法では、「配偶者に不貞な行為があったとき」が裁判上の離婚原因の一つとして定められています(参考)。
また、法テラスでは、配偶者の不貞相手への慰謝料請求について、相手に配偶者がいることを知りながら、または注意すれば知ることができたにもかかわらず肉体関係を持った場合などを説明しています(参考)。
そのため、日常的に「浮気」と感じる線引きと、法律上の判断は必ずしも一致しません。
離婚や慰謝料まで気になっている場合は、個別の事情によって判断が異なります。詳しく知りたいときは、法テラスや弁護士などに相談する方法もあります。
「どこからが浮気か」が分かれば、自分の迷いも解ける?
パートナーの行動に「浮気なのでは」と感じたとき、一般的なボーダーラインを知ることは、「これを浮気と考える人もいる」と知るための参考にはなります。
ただ、多くの人がどこからを浮気と考えているかが分かっても、それがそのまま自分の線引きになるとは限りません。
二人で会ったことが嫌だったのか。自分に隠されていたことが嫌だったのか。自分以外の人との親密なやり取りが気になったのか。そこを分けてみると、「浮気だったか」と決めることとは別に、自分がこの出来事の何に引っかかっていたのかが見えてきます。
どこからを浮気と考えるかがふたりで違うなら、世間のボーダーラインだけで答えを決めることはできません。自分が何を嫌だと感じたのかが言葉になると、相手に何を伝えたいのか、ふたりの間で何を確かめたいのかも考えやすくなります。
