彼氏と過ごす時間は楽しいし、キスやハグが嫌なわけでもない。けれど、セックスになると触れられ方が強すぎたり、進むペースが合わなかったりして、終わったあとに「なんだかしっくりこなかった」と感じる。
一度だけなら緊張していたせいだと思えても、何度か続くと「体の相性が悪いのかな」と気になるかもしれません。相手のことが好きだからこそ、このまま付き合っていけるのかまで考えてしまう人もいるでしょう。
この記事では、体の相性を良い・悪いで判定するのではなく、自分は何を「合わない」と感じているのかを掘り下げながら、ふたりの関係を考えていきます。
体の相性が悪いって、どんな状態?

「体の相性」というと、体格や身体のフィット感、セックスの気持ちよさを思い浮かべる人もいるでしょう。ただ、実際に「合わない」と感じる場面は、それだけではありません。
抱き合っているときは落ち着くのに、セックスになると相手の動きが速くてついていけない。触れてほしい場所や強さが違う。自分はゆっくり過ごしたいのに、相手は早く先へ進みたがる。
行為そのものには不満がなくても、終わるとすぐに眠ってしまうような、事後の振る舞いが気になる人もいます。
こうした違いをすべて「体の相性」という一言にまとめると、何に違和感があったのかが曖昧になります。「相性が悪い」は結論というより、何かがしっくりこなかったことを知る入口として捉えたほうが、自分の感覚を確かめやすくなります。
「合わない」と感じているのは、身体のことだけ?

体の相性について考えるときは、「セックスが上手だったか」「気持ちよかったか」だけでは不十分かもしれません。同じ「合わなかった」でも、その中身はいくつか考えられるからです。
触れ方やペースがしっくりこない
心地よい触れ方やペースは、人によって異なります。
ゆっくり触れられたいのに動きが速い。もう少し弱い力が好きなのに強く触れられる。自分は時間をかけて気持ちを高めたいのに、相手は次々と進みたがる。
相手が気持ちよくさせようとしていても、その方法が自分の好みの合うとは限りません。
一方で、「もう少しゆっくり触ってほしい」「そこは優しくしてほしい」と伝えたことで、次から触れ方やペースが変わり、以前より心地よく感じられることもあります。最初にしっくりこなかったとしても、「その先もずっと合わないもの」とは限りません。
したい頻度や、したいことが違う
一回ごとのセックスより、性生活全体の違いを「体の相性が悪い」と感じている場合もあります。
自分はたまにできれば十分なのに、相手は会うたびにしたがる。反対に、自分はもう少しセックスをしたいのに、相手はあまり求めない。また、自分が好きなことに相手は興味がなく、相手がしたいことには自分が乗り気になれない。
この場合、問題になっているのは身体の形やテクニックというより、ふたりがセックスに求めるものの違いです。
頻度については、どちらかが「普通」に合わせれば済むわけではありません。自分がどのくらいの頻度を心地よいと感じているかを詳しく考えたい場合は、「セックスの頻度に『普通』はある? ふたりの違いが気になるときに」も参考にしてみてください。
希望や嫌なことを言いにくい
触れ方そのものより、「こうしてほしい」「これはしたくない」と言いにくいことが、セックスの居心地を悪くしている場合もあります。
本当はもう少しゆっくりしてほしいけれど、相手を否定するようで言えない、言いたくない。好きではない行為だけど、断るとがっかりされそうだから受け入れてしまう。希望を伝えても、「せっかくしているのに」と不機嫌になられる。
こうなると、毎回同じところで違和感が残っていても、自分の好みが相手に伝わらないままです。
「体が合わない」と感じているものの中に、相手と違いがあること自体ではなく、その違いについて話しにくいことへの負担が含まれていることもあります。
一度合わなかったら、ずっと体の相性は悪い?
初めてセックスをする相手とは、相手のことがまだ分からず、しっくりこないこともあるでしょう。だからといって、今後もずっと同じになるとは限りません。
触れる強さやペースのように、お互いの好みを知ることで変えられる部分はあります。けれど、片方は頻繁にセックスをしたいのに、もう片方はほとんど求めていないなど、単にやり方を変えるだけでは埋まりにくい違いもあります。
大切なのは、「体の相性は改善できるのか」と考えることより、違いが分かったあとに、「どちらか一方が我慢し続ける状態になっていないか」を見ることです。
自分が希望を伝えたときに、相手が触れ方やペースを変えてくれる。相手の希望も、自分が嫌ではない範囲なら受け入れられる。そうして以前より心地よく感じられるようになったなら、最初に「合わない」と感じたことが、そのままずっと続くとは限りません。
一方で、ふたりの希望を合わせようとするたびに、どちらかが嫌なことを我慢したり、望まないことを受け入れたりする状態が続くなら、セックスの回数を重ねても、その負担が小さくなるとは限りません。
特にセックスのたびに痛みがある場合や、望んでいない行為をされた場合は、「体の相性が悪い」で片づけないほうがよいでしょう。性交痛には身体的な原因が関係することもあるため、痛みが続くなら婦人科へ相談することも選択肢の一つです。
また、セックスをすることに同意していても、望んでいない行為まで受け入れたことにはなりません。これは、好みや相性の違いとは別の問題です。
体の相性が悪いと、別れるべき?

「体の相性が悪い」と感じたからといって、別れるべきかどうかが自動的に決まるわけではありません。
恋愛関係の中で、セックスをどのくらい大切にしたいかは人によって違います。多少好みが違っても、相手と話しながら心地よい過ごし方を探せるなら、その関係を続けたいと感じる人もいます。
反対に、自分にとって性生活が大切なのに、毎回我慢が必要だったり、希望を伝えても受け止めてもらえなかったりする状態が続けば、その違いを小さなこととは思えないでしょう。
別れるか、我慢して付き合い続けるかという二択にする前に、今の違いがふたりで調整していきたいと思えるものなのか、この状態が続いたら自分はどのくらい負担を感じそうなのかを考えてみてもよいでしょう。
「性格は合うから、セックスくらい我慢すればいい」と決める必要も、「体の相性が悪い恋人とはうまくいかない」と決めつける必要もありません。
自分にとって性生活がどのくらい大切なのかも含めて、関係を続けるかどうかを判断する軸になります。
「相性が悪い」と感じたとき、何を確かめる?
セックスのあとに「なんだか違った」と感じると、「体の相性が悪いのかも」と考えたくなることがあります。
けれど、その違和感が、触れ方やペースを伝えることで変わるものなのか、どちらかが我慢し続けなければ埋まらないものなのかは、「相性が悪い」という言葉だけでは決まりません。
まずは自分が何を「合わない」と感じたのかを確かめる。その中身が見えてくると、「体の相性が悪い」という一言だけでは決められなかった、ふたりの関係についても考えやすくなります。
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