気になる人ができても、声をかける前から「私なんか相手にされない」と諦めてしまう。マッチングアプリに登録しても、プロフィール写真を選んでいるうちに嫌になり、結局アプリを消してしまう。
恋愛したい気持ちはあるのに、「ブスだから無理」「可愛い人じゃないと選ばれない」と考えると、好きになること自体が身の程知らずのように感じられることがあります。ただ、見た目そのものが嫌なのか、断られるのが怖いのか、好意を向けられても信じられないのかで、困っていることは違います。
この記事では、自分への「ブス」という評価と、恋愛の中で実際に起きていることを重ねすぎずに、自分が恋愛のどこで立ち止まっているのかを考えます。
自分を「ブス」だと思うのは、どんなとき?

ここでいう「ブス」は、誰かの容姿を客観的に分類する言葉ではなく、自分が自分に向けている評価として扱います。自分をそう評価するきっかけは、顔立ちそのものだけとは限りません。
昔、好きな人から容姿をからかわれた。家族や友人と比べられた。SNSで目にする人と自分を比べてしまう。年齢を重ね、以前と顔の印象が変わったことが気になる。誰かとの比較や過去に言われた言葉が、自分を見る基準になっていることもあります。
自分の顔のどこかが好きではないのか。実物よりも、写真に写ったときの印象が嫌なのか。人と比べたときに自信をなくすのか。それとも、誰かに言われた言葉が今も残っているのか。
同じ自分の顔でも、いつも同じように嫌だと感じるとは限りません。どんなときに自分への評価が厳しくなるのかと、恋愛のどこで立ち止まってしまうのかは、別々に捉えておきたいところです。
見た目が気になると、恋愛のどこで止まりやすい?
「ブスだから恋愛できない」と感じていても、実際には、特定の場面で見た目への不安が強くなり、動けなくなっていることがあります。
同じ「恋愛できない」でも、出会う前なのか、好きな人へ近づく前なのか、好意を受け取るところなのかで、動きにくくなる場面は違います。
出会う前
恋人がほしいと思っているのに、マッチングアプリでは写真を載せることに抵抗がある。知人から「誰か紹介しようか」と言われても、会ってがっかりされたくなくて断ってしまう。
この場合は、誰かに断られたあとではなく、相手から見た目を評価される場面を想像した時点で、出会うこと自体を避けています。
好きな人に近づく前
気になる人がいても、「どうせ可愛い人が好きだろう」と考えて、自分から話しかけられない。食事に誘いたくても、「私に誘われても困らせそう」と諦めてしまう。
まだ相手の反応を見ていなくても、「断られるはず」という予想が先に立つことがあります。好きな人ができることと、その人に近づくことの間に、見た目への評価が入っている状態です。
好意を向けられたとき
相手から褒められても「お世辞だろう」と感じる。デートに誘われても、「誰でもいいだけでは」「からかわれているのかもしれない」と疑ってしまう。
自分自身への評価と、相手から向けられた言葉が大きく違うと、好意をそのまま受け取りにくいことがあります。
もちろん、相手の言葉をすぐに信じる必要はありません。ただ、「私はブスだから」という理由だけで否定しているのか、それとも相手を信用しにくい別の理由があるのかでは、気になっていることが違います。
一度断られたら、誰からも選ばれない?

好きな人から「見た目がタイプじゃない」と言われたことがある。容姿について失礼な言葉を向けられた。マッチングアプリで思うように反応が得られなかった。
そうした経験があれば、次の恋愛でも「また見た目で断られるかも……」と考えることがあります。
恋愛では、自分にも相手にも見た目の好みがあります。ただ、ある人の好みから外れたことと、誰からも好かれないことは同じではありません。
実際に起きたのは、「その相手には選ばれなかった」「その場では思うような反応を得られなかった」ということです。そこから「私は見た目が悪いから恋愛対象にならない」「次に会う人からも同じように思われる」と考えると、一つの経験から、まだ会っていない人の反応まで同じものとして捉えることになります。
見た目の好みは相手によって違います。また、恋愛で相手に惹かれる理由も、顔立ちだけとは限りません。話していて楽しい、一緒にいると落ち着く、もっと知りたいと思うなど、関係を重ねる中で感じる魅力もあります。
見た目を変えないと、恋愛はできない?
自分の見た目が好きではなく、「変えたい」と思うこともあるでしょう。
髪型やメイクを変えたい。肌を整えたい。鏡を見たときに、今より自分が納得できる姿に近づきたい。そう考えることと、「変わるまでは恋愛できない」と思うことは同じではありません。
「肌がきれいになったら」「もっと可愛くなれたら」と、恋愛を始めるための条件を増やしていくと、どこまで変われば十分なのかも分かりにくくなります。
一方で、髪型を変えたことで人と会いたい気分になる。好きな服を着ると、外へ出ることへの抵抗が少し減る。自分のために見た目を整えることが、恋愛とは無関係に楽しい場合もあります。
髪型やメイクを変えることは、自分が納得できる見た目に近づくための方法の一つです。反対に、「変わらないと誰にも選ばれない」という不安が大きいなら、見た目を整えることだけでは、恋愛で感じている怖さまでなくなるとは限りません。
自分が変えたいのは見た目そのものなのか、それとも「このままでは選ばれない」と思っていることなのか。そこまで考えると、今の自分が何に困っているのかも少し具体的になります。
恋愛では、自分は相手の何を見ている?

見た目に自信がないと、「私は相手から選んでもらえるのか」ばかりが気になってしまいます。
好きな人にどう思われるか。会った瞬間にがっかりされないか。自分より可愛い人を好きになるのではないか。
相手から見た自分を考えているうちに、自分がその人をどう感じているのかが後回しになることがあります。けれど、恋愛では自分も相手を見ています。
一緒に話していて楽しいか。自分の見た目をからかったり、誰かと比べたりしないか。こちらの気持ちを尊重してくれるか。もっと一緒に過ごしたいと思えるか。誰かから好かれることと、その人と自分が付き合いたいと思えることは、同じではありません。
「この人に選ばれるには、もっと可愛くならないと」と考えているときも、自分はその人とどんな関係になりたいのか、どんな相手となら心地よく過ごせそうなのかという視点は、しっかりもっておきましょう。
「ブスだから」で、恋愛のすべてが決まる?
気になる人に近づく前から諦めたり、マッチングアプリを気が進まないまま消してしまったりすると、「やっぱり私は恋愛できない」と感じることがあります。
ただ、「ブスだから」という一言の中には、見た目への不満だけでなく、断られることへの怖さや、過去に言われた言葉、好意を受け取りにくいことなど、違う悩みが重なっていることがあります。
「私はブスなのか」という問いの答えを出すことに終始せず、自分は恋愛のどこで立ち止まっているのか、そのとき何を怖いと感じているのかまで見ていく。そこがわかれば、見た目を変えたいのか、まだ起きていない結果を先に決めていることが苦しいのか、自分が向き合いたいことも鮮明になります。
相手からどう見られるかだけでなく、自分は誰と、どんな関係でいたいのか。恋愛について考えるとき、その視点まで「ブスだから」の一言で消してしまう必要はありません。
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