夫婦の営みは何歳まで? 続ける・やめるを年齢だけで決めないために

布の上に横に倒れて置かれた木枠の砂時計

友人との会話で、「うちはもう何年もない」と聞いた。自分たちも50代に入り、ふと「夫婦って、何歳までセックスするものなんだろう」と気になった。

一方で、夫から誘われるたびに「いつまで応じるものなんだろう」と感じる人もいれば、自分はまだしたいのに「この年齢で求めるのは変なのかな」と戸惑う人もいるでしょう。

「何歳まで」と考えるとき、気になっているのは、身体的に性行為ができる年齢なのか、ほかの夫婦がやめる時期なのか、それとも自分たちはいつまで続けるのか。似ているようで、それぞれ別の問いです。

この記事では、年齢による身体の変化を確認したうえで、「何歳まで」が気になる背景と、これからどんな性生活や触れ合いを望んでいるのかを考えます。

目次

夫婦の営みに「何歳まで」という区切りはある?

小口が日焼けでゆるやかに色づいた古い本

夫婦のセックスに、「50歳になったら終わり」「60代ならしないのが普通」といった一律の区切りはありません。年齢を重ねても、性的な関係や親密さを求める人もいれば、性行為とは別の触れ合いを大切にする人、性的な関係を望まない人もいます。

年代別の頻度やセックスレスの割合を示す調査は、同年代の傾向を知る参考にはなります。ただ、そうした数字が、そのまま「自分たちもその年齢でやめるもの」という基準になるわけではありません。

年齢を重ねてもセックスを続ける夫婦もいれば、しなくなる夫婦もいます。まずは、「何歳までできるのか」を身体面から見ていきます。

年齢を重ねると、性生活にはどんな変化がある?

ぬるま湯を張った洗面器とたたんだ手ぬぐい

年齢を重ねると、性生活に影響する身体の変化が起こることがあります。

更年期から閉経後にかけては、腟や外陰部の乾燥・萎縮に伴い、性交痛が生じることがあります(出典)。また男性でも、年齢を重ねると、勃起しにくい・維持しにくいといった悩みは増える傾向があります。ただし、加齢だけでなく、病気や服薬、ストレスなども関係します(出典)。

ただ、こうした身体の変化と、「セックスをしたい」という気持ちが同じように変化するとは限りません。

したい気持ちはあるけれど、挿入すると痛い。性的な触れ合いは好きだけれど、以前と同じようなセックスは身体的に負担になった。反対に、痛みなどの困りごとはなくても、今はセックスそのものをあまり求めていない。そうした違いもあります。

痛みや乾燥などがあり、本当は性生活を楽しみたいのに難しくなっている場合は、婦人科などで相談することもできます。

また、性生活の形も一つではありません。挿入は負担でも、キスやハグをしたり、くっついて過ごしたりすることは心地よいと感じる場合もあります。

「何歳まで」が気になるとき、何が引っかかっている?

布の上に並べられた大きさの違う木のボタン

同じように『何歳まで』が気になっていても、引っかかっていることは人によって違います。

もうしたくないのに、いつまで続けるのかが気になる

以前は自然にしていたけれど、最近は誘われても気が進まない。それでも「夫婦なら性生活は続けるものなのかな」と思い、何歳くらいになればしなくなるのかを知りたくなることがあります。

この場合に気になっているのは、「性行為ができる年齢」より、今のセックスを続けることへの負担かもしれません。性欲そのものが薄くなったのか。身体的につらいのか。セックスはしたくないけれど、キスやハグまでなくしたいわけではないのか。

「もうしたくない」と感じるときも、なくしたいのがセックスそのものなのか、触れ合い全体なのかは別に考えられます。

まだしたいのに、この年齢で求めることが気になる

自分はまだセックスをしたい。でも、「同年代はもうしていないのでは」「年齢を重ねても性欲があるのは変なのかな」と周囲が気になる場合もあります。

このときも、知りたいことは単に平均年齢だけではなさそうです。性的な快感を楽しみたいのか。パートナーと裸で触れ合う時間が好きなのか。回数は少なくても、夫婦の親密な時間として残しておきたいのか。

自分がセックスに何を求めているのかが分かると、「この年齢でしている人が多いかどうか」とは別の基準で考えられます。

同年代の夫婦と比べて、多い・少ないことが気になる

自分たちの性生活に強い不満があるわけではなくても、「50代なら月に何回くらい?」「もう何年もしていないのは普通?」と、ほかの夫婦との差が気になることもあります。

その場合は、数字を知ったあとに何を確かめたいのかも考えてみます。

「少ない」と分かったら増やしたいのか。「多い」と分かったら減らしたいのか。それとも、今の関係に問題がないことを確かめたいのか。

セックスの平均的な回数や、パートナーとの頻度の違いについては、「セックスの頻度に『普通』はある? パートナーとの違いが気になるときに」も参考にしてみてください。

夫婦で「したい・したくない」が違うとき、どう考える?

自分はもうセックスをしたくないけれど、相手は続けたい。反対に、自分はまだしたいのに、相手はあまり求めていない。夫婦で希望が違うこともあります。

相手が求めているのが性行為そのものなのか、触れ合う時間なのかは、本人に確認しなければ分かりません。自分の希望と相手の希望のどこが違うのかによって、ふたりで考えることも変わってきます。

また、結婚していることや、これまでセックスをしてきたことが、その後の性行為への同意になるわけではありません。以前は応じていたとしても、今はしたくないという意思は、その都度尊重されるものです。

したくない気持ちはあるものの、相手を傷つけそうで断りにくい場合は、「セックスを断りたい。でも、相手を傷つけたくなくて言えないときに」でも、断ることへの迷いを詳しく扱っています。

同年代の夫婦の話を聞いて、自分たちも、そろそろやめるものなのかと気になることはあるかもしれません。

けれど、何歳まで続けるかは、年齢の数字だけでは決まりません。今の自分はセックスをしたいのか、どんな触れ合いなら心地よいのか。そして、パートナーはどう感じているのか。夫婦の営みをこれからどうするかは、そんな今のふたりの状態から考えていくことになります。

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この記事を書いた人

都内在住のアラフォー、ライター・編集者。2010年より執筆・編集に携わる。既婚。恋愛や夫婦関係、性のことなどを中心に、「自分がどう感じたか」を大切にしながら書いています。

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