仕事を終えてひとりになった夜、ふと「誰かにぎゅっと抱きしめられたい」と思うことがある。話を聞いてほしいわけでも、すぐにセックスがしたいわけでもない。ただ少しのあいだ、誰かの腕の中にいたい。
こういうとき、「寂しいのかな」「彼氏がほしいのかも」と、自分でも気持ちの置きどころが分からなくなることがあります。特定の相手が浮かぶ人もいれば、誰とは決まっていない人もいるでしょう。
「抱きしめられたい」という言葉だけでは、誰に、どんなふうに、どこまで触れてほしいのかまでは分かりません。この記事では、そう感じた場面や、誰に抱きしめられたいのかを考えながら、自分が求めている触れ合いを整理します。
抱きしめられたいと思ったのは、どんなとき?
「なぜ抱きしめられたいんだろう」と思うと、「寂しいのかな」「愛情が足りていないのかも」と、自分なりの理由を探したくなることがあります。けれど、最初に見ておきたいのは「そう感じた直前に何があったか」です。
たとえば、仕事で気を張る時間が長かった。嫌なことがあっても誰にも話さず、いつもどおり過ごしていた。パートナーと一緒にいるのに、最近は身体に触れる時間が減ったと気づいた。
同じ「抱きしめられたい」でも、このように場面が違えば、ほしいものも同じとは限りません。
疲れている日に、何かを説明したり相談したりするより、しばらく黙って身体を預けたい人もいます。相手と会話はできていても、言葉だけでは足りず、もう少し近い距離で過ごしたいと感じる人もいるでしょう。
一方で、特に落ち込んでいるわけではなくても、好きな相手を見たときに「抱きしめてほしい」と思うこともあります。
理由をひとつに決めるより、どんな場面でその気持ちが出てきたのかを見ると、自分が何を求めていたのかも掴みやすくなります。
「ハグしてほしい」とき、どんな触れ合いを求めている?

抱きしめられるという行為は同じでも、そのとき相手にしてほしいことまで同じとは限りません。たとえば、次のようなシチュエーションが考えられます。
しばらく身体を預けていたい
会話を続けたり、自分の状態を説明したりせず、ただ腕の中にいたい。そういう「抱きしめられたい」もあります。
この場合、ほしいのはアドバイスや励ましより、身体を近づけたまま何もしない時間なのかもしれません。短くぎゅっとされたいのか、しばらく抱きしめられていたいのかでも、心地よさは変わります。
自分からではなく、相手から抱きしめてほしい
自分から腕を回すことはできる。でも、それとは別に「相手のほうから抱きしめてほしい」と感じることもあります。
自分が頼んだから応じてもらうのではなく、相手から近づいてきてほしい。好きな人が自分に触れたいと思ったときに、自然に腕を伸ばしてほしい。
そう感じるなら、求めているのはハグの回数だけではなく、どちらから触れ合いが始まるかも含まれていそうです。
ハグだけをしてほしい
抱きしめられたいからといって、そのままキスやセックスへ進みたいとは限りません。
服を着たままぎゅっとしてほしい。背中に腕を回して、しばらくそのままでいてほしい。今日は性的な触れ合いではなく、ハグだけがいい。そう感じる日もあります。
反対に、抱きしめられた先にキスや性的な触れ合いも求めているなら、それも別の希望です。
「触れてほしい」をひとまとめにせず、今はどこまでの触れ合いを望んでいるのかを見ると、「抱きしめられたい」の中身も変わって見えてきます。
誰に抱きしめられたい?

どんなハグがほしいかが見えてきたら、次は「誰に抱きしめられたいのか」を考えてみます。
彼氏や配偶者、好きな人など、特定の相手が浮かぶなら、求めているのは誰かの体温に触れることだけではなさそうです。その人に抱きしめられたい、もう少し身体を近づけたいという気持ちが含まれていることもあります。
一方で、具体的な相手は浮かばず、「誰かに抱きしめられたい」と感じることもあります。
その場合も、すぐに「恋人をつくればいい」と結論づける必要はありません。恋愛関係そのものを求めているのか、人の体温を感じる時間がほしいのか、疲れたときに身体を預けられる相手がほしいのかでは、望んでいるものが違います。
「抱きしめられたい」だけでなく、誰かと一緒に過ごしたい、性的な触れ合いもほしい、相手から求められたいなど、いくつかの気持ちが重なっているなら、「人肌が恋しいとは? 恋人がほしいだけではない気持ちを整理する」も参考になります。

誰かのぬくもりを求める気持ちを、触れ合いの種類だけでなく、その相手とどんな関係でいたいのか、どんな選択肢が合いそうかまで広げて整理しています。
反対に、抱きしめられることそのものより、「話を聞いてほしい」「頼りたい」という気持ちも強いなら、「甘えたいのに相手がいない。誰かに頼りたいとき、今の自分がほしいものを考える」で、甘えたいと感じるときに相手に何をしてほしいのかを、触れ合い以外も含めて整理できます。

抱きしめてほしいとき、どう伝える?

相手から自然に抱きしめてほしいと思っていると、自分から「抱きしめて」と伝えることにためらいが出ることもあります。
それでも伝えたいなら、「ハグして」と伝えるだけでなく、自分がほしい触れ合いを少し具体的にする方法もあります。
「今日は少しだけ抱きしめてほしい」
「今日はセックスじゃなくて、ハグしていたい」
「たまにはそっちから、ぎゅっとしてくれるとうれしい」
抱きしめてほしいと伝えても、その先のキスや性的な触れ合いまで望んでいるとは限りません。ハグだけを求めているなら、そこで止めたいという希望も伝えられます。
「してほしい」と言うこと自体に抵抗がある場合は、「彼氏に甘えられない。『してほしい』が言えないのはなぜ?」の記事で、希望を口にするときのためらいや伝え方に触れています。

今の自分は、どんなハグを求めている?
疲れた夜にふと「抱きしめられたい」と思っても、それだけで「寂しい」「恋人が必要」と決まるわけではありません。
思い浮かぶ相手はいるのか。自分からではなく相手から抱きしめてほしいのか。ハグだけでいたいのか、その先の触れ合いもほしいのか。
そこまで見ていくと、「誰かに抱きしめられたい」というぼんやりした気持ちも、「この人から抱きしめてほしい」「相手のほうから触れてほしい」「今日はハグだけでいたい」と、具体的な希望として見えてきます。
